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練習の質

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練習の質について

イタリア留学時代のこと。

クラスメートの子と廊下ですれ違った時に、
いつもと違うテンションで飛び跳ねて
近づいてきたので何事かと思い、

「今日は何か良いことがあったの?」と聞くと、

「午前中に凄く良い練習ができたの!!だから最高に気分が良いの!!!」という返事。

これは音楽を学ぶ人や、プロの人でも全てを物語っていて、

その時の友人の表情やテンションを今でも良く思い出します。

今は大活躍しているオペラ歌手。

音楽の練習は内面的で、精神的で、神聖な時間、心を成長させてくれる時間です。

何度も反復練習をすることを”苦行”という人も少なくありませんし、

特に多感なお子様にとって誘惑も多い時代に、集中して良い練習をすることは大変なこと。

でも、上手くなりたいとか、何かを目指し、そこに至る方法は「練習」のみです。

練習といっても長時間弾けば良いというものではありません。

100%の集中力を持って、的確で意味のある練習をしないと、その練習時間は無駄になってしまいます。

集中し、音を出すことに喜びを感じる感性を磨くことは、とても大切なことだと思います。

 

練習は苦行?

なぜ、”練習が辛く苦行に感じてしまうのか”、という問題ですが、

今している練習に意味を持たず、表面的な練習をしていると、辛い練習になってしまいます。

私の例で言うと、ピアノを習い始めの時期、「先生から100万回弾きなさい!」と言われ、

それを鵜呑みにしていた私は、ただただ反復練習の回数をこなすことが上達の道だと、

大きな勘違いをしていた時期がありました(今、考えると恐ろしい…😱)

当時、私がしていた練習を思い返すと全部が無駄だったとは思いませんが、

もっと効率の良い練習方法はあったと思いますし、決して良い練習はしていませんでした。

「イメージしているものに近づく為に、できるまでやる」と言うことは大事ですが、

一回一回、音を出す度に、何の為の練習なのか、自問自答することが大切です。

バスケットゴールにボールを入れる時のことをイメージしてみて下さい。

適当に何度もボールを投げていたら入るようになりませんし、体力だけ消耗して無駄な練習になります。

ゴールに入るイメージトレーニングをしたり、腕や手首、重心や軸、体幹、身体の微妙なコントロール等、

様々なことに意識を向けながら、本番に力を発揮できるように何度も練習するはずです。

バスケットボールだけではありません。どんな分野にも通じることだと思います。

集中できる時間

集中できる時間は個人差があります。

3分しか持たない方、人によっては何時間も没頭する方、様々です。

数分しか持たないからダメなのではなく、その数分で先ず何をするのか、明確に練習目標を持って取り組むことが大事です。

何時間、練習をしなければいけないという決まりはなく、練習時間が如何に充実しているか。

これに限ります。

音を聴かずにノリで通し練習ばかりしたり、何度もミスしたり、止まってしまっても通り過ぎ、

次に行ってしまう練習は一番ダメなパターン…

先ずは「5分だけこれをやろう!」と決めたら、100%の集中力を持って練習する。

そうすると次第に出来ることが増えてきて、練習も有意義な時間になっていきます。

少しずつ成長し、練習の意義を持てるようになると、あっという間に何時間も過ぎてしまう場合もあります。

音を出す前に、自問自答してみて下さい。

「今からする練習は何のため?何に気をつけるの?どんな音を出したい?」

そこから練習は始まります ♪

最後に

今日は練習の質について書いてきました。

練習ばかりでは大変ですので、時々、素敵な方のインタビューを観ることも心の栄養になります☘️

先日、ヴァイオリニストの五嶋みどりさんのインタビューをYouTubeで見つけました。

愛に溢れたお人柄にいつも感銘を受けますし、この動画では練習や音楽についても語っておられます。

素敵な動画でしたので、シェアしたいと思います ♪