西洋美術館で開催されている、オルセー美術館展に行ってきました!
皆さん、こんにちは!
前回のブログからだいぶ間が空いてしまいました。
生徒さんのコンクールに向けてのレッスンや、先日開催された総勢80名超の発表会の準備などで、とても充実した日々を過ごしていました。
無事に発表会も終わり、ようやく一息ついているところです。
そんな中、先週は東京・上野の国立西洋美術館で開催されている「オルセー美術館展」に行ってきました!

休日の午後ということで混雑を覚悟していたのですが、午後3時頃に到着すると意外にも待ち時間はほとんどなく、オンラインで事前にチケットを購入していたおかげでスムーズに入館することができました。
今回の展覧会は『印象派―室内をめぐる物語』というテーマのもと、19世紀後半の“室内空間”に焦点を当てた作品が数多く展示されていました。
印象派といえば戸外の光を描く作品が多く思い浮かびますが、今回の展示では「室内だからこそ見える光」や「家族の日常」、「静けさの温度」など、画家たちのまなざしが感じられる構成になっていました。
展示は4つの章に分かれ、「室内の肖像」「日常の情景」「室内の外光と自然」「印象派の装飾」という流れで、まるで物語のように進んでいきます。
名作のピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919年)作「ピアノに寄る少女たち」も展示されていました。
この作品は写真撮影可能だった為、凄い人だかり!温かみのある空気感と色彩に魅了されました。
また印象的だったのはモネの作品。
まるでその場の空気の中に吸い込まれていくような不思議な感覚があります。
自然の音が静かに耳の奥で響いてきたり、光の粒が呼吸しているように見えたり…
絵画なのに“時間”が流れているように感じるのがモネの魅力だと思っています。
そんな光のリズムを感じていると、私はどうしてもドビュッシーの世界が思い浮かびます。
柔らかく揺れ動く光と音の感覚は、印象派絵画とフランス音楽がふと重なり合う瞬間でもあり刺激的でした。
久しぶりに訪れた展覧会でしたが、美術館という空間はやはり特別です。
コンサートホールとは違う静けさがありながら、作品の前で静かに心を向けるという意味では、音楽を聴く体験ともどこか共通している気がします。
作品と向き合い、感じ、考える時間は、芸術の本質そのものだと改めて感じました。
生徒さんにはよく展覧会をお勧めするのですが、こうして実際に訪れてみるたびに、「五感が刺激されることは大切」だと実感します。
急にピアノが上手になるわけではないかもしれませんが、本物に触れることは生きる力にもなりますし、心に栄養を与えてくれます。
良いものを観たり聴いたりすると、不思議とエネルギーが湧いてくるものです。
今回の「オルセー美術館展」は、音楽を学ぶ人にも、日々を丁寧に過ごしたい人にも、ぜひ訪れていただきたい素晴らしい展覧会でした。

