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音楽家の食事

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健康を維持するための食事

イタリアに住んでいた頃、主食はスパゲッティやピザという小麦中心文化の国でしたので、

何も考えず毎日の様にパスタやパンなどを中心とした食事をしていました。

留学前にお世話になっていた調律師さんが、

ヨーロッパの文化を学ぶには、ヨーロッパの食事をしないといけない!

と仰っていたことが記憶に残っていて、

何かしら音楽にも影響あるのかな〜とその頃は深く考えずに、

その土地の物を頂くことをしていたと思います。

当時はイタリア料理が美味しくて、口にするもの何もかもに感激し、

通りかかったBar(バール、日本でいうカフェの様な場所)では、

クロワッサンやクッキーなど頬張り、おまけにテイクアウトのピザを注文…

結局、体重は一気に8キロ位増えてしまい、元に戻るまで減量するという恥ずかしい経験があります。

しかし、スパゲッティやパンばかりでは終いには飽きてしまい、ご飯を炊いて頂く様になりました。

イタリアのスーパーでは、主食のパスタやトマトペーストの陳列が尋常じゃないくらい、ずらーっと並んでします!

日本の様な美味しい白米と出会うことはなかったのですが、

ローマ米が日本のお米に似ていて、スーパーで購入していました。

DNAに関して私は専門家ではないので詳しくは分からないのですが、

お米文化で育った私たちが一気に小麦を取り入れると、

やはり身体に合わない場合はアレルギー反応が強く出てしまうことがある様で、

私の場合は、血液検査をすると小麦アレルギーはないのですが、

食すると身体が重くなり、頭がぼーっとするので合わないのかもしれません。

 

最近では、イタリア人でもグルテンフリーのパスタを食べている方を

多く見掛けるようになりました。

私の恩師も、スパゲッティは米粉のパスタを使ってお料理をしているそうです。

若い時は問題なかったけれど、今は胃に負担がかかると仰っているので、

何でも食べ過ぎは良くないのかもしれません。

日本人留学生で小麦アレルギーが酷くなり、日本に帰国した知り合いは2人知っていますし、

育った環境の食生活を海外で続けることは大変ですが、

無理をしないで自分に合う食生活ができれば良いなと思います。

しかし難しいのはお仕事関係のお食事の時。

イタリアではお食事の時間が遅く、一般的に20時過ぎから。

コンサートの時は23時過ぎに弾き終わり、その後に「打ち上げの食事をしましょう!」

と言われると、夜中0時過ぎから1時過ぎまで、

大きなピザを一人1枚とデザートを食べることになります…

断ってしまうと次のコンサートのお誘いはないかもしれない、と思いながら、

無理矢理、夜中にピザを「美味しい!」と言いながら食べていた頃もありました。

次の日はダウン。なかなか起き上がれないという悪循環。

よく演奏家は強靭な体力がないといけないと言われますが、

コンサート後のお食事の席は、私にとってかなりのハードな試練でした🍕

活躍されている友人たちを見ていると、実力に加え、胃が本当に丈夫!!

私の印象ですと、特に指揮者や歌手は疲れ知らず。

世界中飛び回りながら体調を壊さずに、

その土地の物を美味しく頂けるって才能だと思います!

何度もイタリア人に聞きました。

「何でそんなに元気なの?こんな時間にピザ食べて、明日、起きれるの?」

「君を見ながら食べるから美味しい食事になるんだ!明日はハッピーで起きれるよ!」

元気だし、お口も上手。

思ってもいないのに何でペラペラ出てくるんだろう、と内心思いながら完敗です。

生きるのが楽しそうなイタリア人を見ていると、私まで元気になる。

イタリア人とのお食事の場は、私にとって大切なことに気づく時間でもありました🇮🇹