シエナ・キジアーナ音楽院
トスカーナ州に位置するシエナという素敵な街に、キジアーナ音楽院があります。
1932年に貴族であるグイド・キージ・サラチーニ伯爵によって設立されました。
キージ・サラチーニ宮殿という絵画のコレクションが充実し、天井画も見応えのある歴史的に重要な建物のなかに音楽院があります。
「音楽院」といえど通常の学校とは違い、夏のみ開講される講習会を主とし、
普段はコンサートが開催される他、サマーコースとは別のコースが設置されています。
この夏期講習会では著名な演奏家、マウリツィオ・ポッリーニ、サルヴァトーレ・アッカルド、
ズービン・メータやダニエル・バレンボイム、リッカルド・シャイー等も学んでおり、
世界中で非常によく知られている、レベルが高いマスタークラスです。
私も一度だけでしたが、ホアキン・アチュカロ教授のピアノコースに参加しました。
2週間程度、フィレンツェからシエナへバスで往復する毎日。
40度の猛暑のなか、毎日往復4時間の通学は大変でしたが、
1日おきのレッスン、友人たちの聴講以外にも世界中から集まる学生と交流することができ、
楽しい日々を思い出します。
今年は7月4日から9月2日まで様々な楽器のコースがマスタークラスを開催し、
バロック音楽コースや室内楽、オペラなど充実したプログラム。
もちろん、教授陣は一流のプロとして活躍される先生方ばかりです。
今年の締切は、4/30。
初日に入試(オーディション)が行われ、一定のレベルがないとレッスンは受講できません。
毎年、名だたる演奏家達が教鞭をとるので、オーディションは激戦です。
私が受講した当時は、発表は教室に貼り出される形式で、半分以上の生徒が落とされてしまいました。
審査は厳しいので、練習中の曲ではなく、弾き込んだレパートリーを準備することをお勧めします。
残念ながら落ちてしまった学生は聴講生に回されてしまうので、初日は緊張感がありました。
受講生になると、優秀な方には奨学金も授与され、コンサートにも選抜されます。
国立機関ですので、受講費も一般的なマスタークラスよりお安い料金で受講できるのも魅力的です。
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